いわゆるグルメではありません。あくまで家庭料理です。 もっとおいしい料理が食べられる店は金さえ出せば世の中に五万とあると思います。でも、外食で食べるような料理を毎日食べ続けることは不可能でしょう。 むしろ日々の健康のことを考えればより重要なのは毎日食べる家庭料理ではないでしょうか。レストランで食べるような特別においしい（栄養的にはやや偏っているかもしれない）料理ではなくても、慣れ親しんだしみじみとおいしいと思える家庭料理こそ、長く食べ続けることができるのではないかと思います。

１．材料の重さや量を量らない。 ここに乗せている私の料理は、材料や調味料についての分量は一切記載していません。これは、私の料理はあくまで自己流であり、私自身料理をするに際し材料や調味料の分量を量ったことはなく、すべて勘と目分量で行っているためです。料理するにあたっていちいち材料や調味料の分量を量らなければならないとしたら、それは苦痛以外の何物でもないのでは、と思います。また、家庭においては材料を必要な分量のみ使うというようなこともできないでしょう。余った材料を冷凍保存ということも可能でしょうが、毎日そうするというのも非現実的です。したがって同じメニューでも今日は肉が多い、今日は野菜が多いと、必ずぶれが生じることになりますので、料理を作る都度、自分の舌を信じて自分のおいしいと思う塩梅に調味する、これこそが料理の面白さであると私は確信しています。まあ、たまには失敗して家族の不評を買うこともありますが、それも一興でしょう。 料理趣味を続けていくにあたって一番大事なことは、結果（旨いか不味いか）ではなく、自分自身が料理の過程を楽しむことではないかと私は思うのです。 ２． 市販の「素」も使う。 昆布や干し貝柱は別として、出汁を取るのにスーパーで売っている鶏がらスープの素や、かつお出汁の素、コンソメスープの素等を積極的に多用します。キムチの素なんかも使います。いくら趣味といっても毎回一から本格的にスープや出汁を取っていては、時間がいくらあっても足りません。プロではありませんので、最高の美味ではなくともそこそこに満足できる、でも毎日食べても食べ飽きない料理を目指そうと思っています。 ３．安い材料で経済的においしく。 高価な材料をふんだんに使えば、よっぽどのヘタクソでない限り、誰だってそこそこ旨い料理が作れます。でもそれでは長期間続けることはできないのではないでしょうか。家庭料理ですから、経済性も重要なポイントになります。従ってなるべく安い材料を使うことと、食材を無駄にしないことは常に心がけていきたいと思っています。たとえば私は基本的にメニューを考える場合、スーパーで売っている商品とその値段を見てから、可能な限り安い目玉商品を使うメニューを考えます。（子供の誕生日などでリクエストがあり、最初からメニューを決めて買い物にいくこともまれにはあります。）材料の値段を見ずにメニューを決めることはありません。その日に使い切るものについては、「見切り品」を使うことも多いのです。また、出汁を取った後の昆布は決して捨てずに、そのまま料理の中に残しておいて、料理と一緒に食べますし、しいたけの軸の部分は一番下の固い部分は捨てますが、途中までは輪切りにして料理に加えます。「安い、旨い、健康的」これが家庭料理の重要なポイントだとみやけんは考えています。